素肌がよみがえるメンタル療法 その2<軟酥(なんそ)の法>

軟酥(なんそ)の法とは、呼吸とイメージで心身ともに深いレベルでリラックスする瞑想法です。

これも「内観法」と同様、白隠禅師が伝えた方法で、京都の名僧・白幽上人から教えられた逸話が「夜船閑話(やせんかんわ)」という書物に残されています。

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(以下引用:KKベストセラーズ「シミ・しわ・たるみを自分で治す本」高須克弥・高須シヅ著)

 

「なんそ」というのは耳慣れない言葉ですが、香りのいいさまざまな仙薬を混ぜて作った不思議な物質を意味します。

この物質を鶏卵くらいの大きさに丸め頭に乗せ、何かひとつのことに思いを集中させると、秘薬が溶け出して頭から肩、背中、胸、両腕、腰を伝って流れ落ちていくのだそうです。

「なんそ」が溶けるときには、えもいわれぬすばらしい音を奏でるといわれており、この音を聞きながら、溶け出した「なんそ」にゆったりと浸かっていると、胸の中にある悩みやイライラは流れ去り、体にたまった老廃物や毒もきれいに洗い落としてくれる、と古文所に残されています。
現代風にいえば、ハーブのお風呂にゆったりと浸かっているような感じです。

イメージの力で内蔵や内分泌の機能を整え、肌の新陳代謝を内面から促していきましょう。

<なんその法のやり方>

  1. 時間にゆとりがあるときに、テレビの音や外からの騒音が聞こえないなるべく静かな部屋で始めます。
    服装は、内観法のときと同じように、締め付けないものを身につけ、いすに深く座るか、床にあぐらをかいて安定した姿勢をとります。
  2. 目を軽く閉じ、頭の上に大きさは卵くらいの大きさの「なんそ」が乗っている状態を思い浮かべます。
    「なんそ」は、やわらかくてゆっくり溶け出すような素材で、いい香りがするものなら何でもかまいません。
    アイスクリームのような具体的なモノでもいいし、自分なりに架空の物質を想像するのもいいでしょう。
  3. あなたにとっての「なんそ」が乗っている状態が心に浮かんできたら、次に「ああ、いい香り。食べたいほどいいにおいだ」と想像します。
  4. 「なんそ」の香りが感じられるようになったら、「溶け出したなんそが、頭から肩へ、頭から肩へ、頭から胸へ、頭から背中へ、チョロチョロと流れ出してきた」と思い込みます。
  5. 「なんそ」が溶けて次々に流れていく状態を思い浮かべると、その流れた筋に沿って体が温かく感じられるようになってきます。
    そのとき、小じわやシミも「なんそ」といっしょに流れ出していく、と心の中で繰り返します。
  6. イメージの中で、溶けて流れた「なんそ」が腰のまわりにたっぷりとたまった状態になるにつれ、「温泉に浸かっているようないい気分だ」と感じてきます。
  7. 「なんそ」に使った体が心地よく温まってきたら、ここで次のように念じます。

「体の中の毒がだんだん溶け出していく。
私のシミも小じわも溶け出て消え始めた。
ほら、目尻の小じわが消えていく。頬のシミも消えてきた。
ゆっくりゆっくり、消えていく。
肌がすべすべしてきた。
私の肌は、シミも小じわも消えて、美しくよみがえったのだ」

できればこのプロセスを、30分以上かけてゆっくりと繰り返すとよいでしょう。

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高須先生自身、この「なんその法」を好んで行っているそうで、体調も肌の状態もきわめて良好だそうです。
クリニックの患者さんにも薦めたところ、この瞑想法でシミが薄くなったり、肌のコンディションが好転したという体験者は多いそうです。

ストレスがシミを作ることを考えれば、心のリラックスがシミを治すことも大いにあり得る話。
即効性はありませんが、気長に習慣でやっていくと徐々に変化が現れるとのこと。
「3ヵ月ほどででシミが薄くなったと実感した」というのは、40代女性の感想。

寝る前にお肌のケアと同時にこの瞑想で心のケアも行うと、お肌の若返り効果は抜群でしょう。

 

ご参考になれば幸いです。




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