【更年期】豆腐や納豆が乳がん予防になるらしい

日本人よりも欧米人の方が乳がんになりやすい

欧米と日本の乳がんの発生頻度を比べると、欧米の方が高く日本の方が低いと言われていますが、アメリカに移住した日本人女性の乳癌発生率はアメリカの女性と発生率と違いがないそうです。

この調査結果から、食事の違いが乳がんと関係があるのではないか、と医学界では考えられています。
植物性女性ホルモン(豆類に含まれている)に乳癌をおさえる効果があるという研究報告が発表されました。
乳がんの人では対照群に比べて植物性女性ホルモンの尿中濃度が低く、動物実験では植物性女性ホルモンが乳がんの発生を抑えることが明らかになっています。

つまり、植物性女性ホルモンを含むものを食べるれば乳がんの発生を抑えられるということ。

更年期に激減する女性ホルモン(=エストロゲン)は動物性女性ホルモン。これは食べ物からの摂取は難しいとされています。

 

ただし、動物性エストロゲンに似た構造を持つ「植物性エストロゲン」は、食べることで体内に取り込むことが可能です。
また、自然界に存在する食べ物は、薬や加工食品と違って食べ過ぎなければ副作用がなく安心です。

積極的にこの植物性エストロゲンを摂ることは、若々しい体を保ちつつ病気を予防するという、一石二鳥な食習慣と言えそうです。

 

植物性女性ホルモン(エストロゲン)を含む食べ物

それでは、具体的には何を食べればよいのでしょうか。

植物性エストロゲンを多く含む食べ物の代表格は大豆。
「大豆イソフラボン」の名前で知られていますね。

サプリもありますが、そんな面倒なことをしなくても、みそ汁!みそ汁でよいのです。

<大豆イソフラボンが多い食べ物>
・味噌汁…1杯(12g)で6mg摂取
・納 豆…1パック(50g)で37mg摂取
・豆 腐…半丁(150g、豆腐を半分)で30mg摂取

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ザ・日本の食卓、ですね〜
豆腐入りのみそ汁なんて最強タッグです。
でもこれらのメニュー、たくさん食べればよいかというとそうでもないそうです。
大豆イソフラボン1日57mg以上は過剰摂取とのこと。

1.大豆イソフラボン1日1500mg以上の摂取で子宮内膜増加症にリスクが高まる
2.大豆イソフラボン1日57mg以上の摂取で生理不順のリスクが高まる

厚生労働省による研究でこのように副作用リスクが発表されています。

なので、「1日に納豆1パック、お味噌汁2杯は少し多いぐらいの摂取量」と思っておけばよいでしょう。
もうひとつの植物性女性ホルモン「リグナン」も、食べ物から摂ることができます。
リグナンとは、ポリフェノールの一種で、強力な抗酸化作用があることからアンチエイジング系のサプリにもよく含まれています。

<リグナンが多い食べ物>
梅干し・黒ゴマ
ライ麦・小麦・燕麦・大麦などの雑穀
かぼちゃの種・大豆・ブロッコリーなどの野菜
ナッツ類

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女性ホルモンサプリってどうなの?

大豆イソフラボンやリグナンを含むサプリは結構たくさん市販されていますね。

しかし、前述したように、過剰摂取はまた別の副作用を引き起こす可能性が指摘されています。

女性のホルモン分泌バランスは、そうでなくてもデリケートなもの。
更年期症状のように、今までに健康だった人にも体調不良をもたらすほどです。

その原因であるホルモンを補充して、バランスを保つことで改善しようとする療法がホルモン補充療法です。
これは医師の指導のもと行うので問題ありませんが、独自の判断で摂る場合は注意が必要です。
市販のサプリというのはほとんどがエストロゲンに似た成分のものです。

もし体調に異変がおきた場合はすぐに飲むのをやめて、婦人科に相談した方がよいでしょう。

ホルモン補充療法と乳がんの危険性について

過去の統計によると、70歳の女性1000人中60人に乳癌が発生、
ホルモン補充療法を10年間すると、それが1000人中66人に増えたとのこと。

しかしホルモン補充をしない場合、1000人中250人が60歳代で背骨の圧迫骨折を起こすという調査結果もあります。
ホルモン補充療法で乳がんになる確率は、たったの6%の差しかないということ。

一方、ホルモン補充療法を受けないことで骨粗しょう症など骨が弱くなる確率は、25%。4人に一人です。

どっちのリスクをとりますか、という話ですね。

私が通っている婦人科の院長は、
「骨粗しょう症や認知症が予防できるのだから、乳がんリスクを上回るメリットがあると思いますよ」とおっしゃっていました。
決めるのは個人の自由ですが、私は断然受けた方がおトクな気がしました。

まとめ

・植物性エストロゲンにはイソフラボンリグナンがある
・植物性女性ホルモンの食材(豆腐や納豆)で、乳がん予防ができる
・過剰摂取はホルモンバランスをくずして副作用がでる(サプリは要注意)

和食で植物性女性ホルモンを日常的にとっている日本人女性は、知らず知らずのうちに乳がんの予防をしていたのですね。

しかし近代日本は、食生活も欧米寄りの高カロリーなものにかたよってきています。
日本での乳がんの罹患率が増えてきたのは食の変化によるところが大きいのでしょうね。

私の勝手な想像ですが、和食中心になると、乳がんを含むすべてのがんが減るんじゃないかという気がします。
年をとっていく自分たちもそうですが、子どもたちの食事も和食を多く取り入れて気をつけていきたいと思います。




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