肩こりは30代後半から加速する
30代後半から、加齢により首の骨(頸椎)のクッションの役割をもつ椎間板の水気がなくなってきます。
その部分の血流が滞り、発痛物質がたまって「痛みのもと=コリ」となります。
(画像:wikipediaより)
さらに長時間のデスクワークなどでじっとしていると血行が悪くなり、コリがどんどんたまっていくことに。
したがって血流を良くすれば、発痛物質は発生することなく、コリもたまらないということになります。
また、たまってしまったコリも血行をよくすることで徐々に解消していきます。
年齢を重ねる上で、体のさまざまな場所が老化によって不調を起こし始めますが、もっともセルフケアで解決しやすいのが肩こりと言えるでしょう。
まずはセルフケアで改善を
疲れたときや寒いときに一時的に感じるコリ
→一過性の肩こりなので、これだけなら心配ありません。
慢性的にこっている
→長年の姿勢のクセや生活習慣で慢性化しています。
いずれも、セルフケアで改善が可能です。
■自分にあった枕を選ぶ
一日の中で、唯一、頭の重みがかからない時間、睡眠中の時間を有効に使います。
自分の体の形に合った高さの枕で眠ると、それだけで肩こりが改善するケースがあります。
理想的なのは、横になったときに、頭、鼻、左右の鎖骨の間のくぼみが一直線になる高さ。首が床面と水平になり、頸椎への負担が減らせます。
■ストレッチ
肩甲骨、首をほぐすストレッチ
肩甲骨や首のまわりの筋肉をほぐして血行を良くします。
片方ずつひじを曲げてグルグルとまわす
の力を抜いて首をまわす など。
背筋をのばして腹直筋のストレッチ
猫背気味だと血流が悪くなり、肩こりのもとになるので、背筋を伸ばすストレッチを。
両足をそろえて立ち、太ももを動かさずに片足の膝から下だけ後ろに。
次に前の足に体重をかけ、惹いた足を伸ばします。
自然に背筋が伸び、きれいな姿勢になります。
■首のまわりを温める
カイロやホットタオルなどであたためて、血行を良くします。
■気功
私はこれで慢性肩こりが治りました。
血の巡りは気の巡り。気をからだに循環させる動作で、血行がよくなったのだと思います。
○通天採気/つうてんさいき(全身を伸ばす)
○すわいしょう(腕振り運動)
数ある気功術の中で↑この二つが、おすすめ。
やったあとは肩まわりがスッキリします。
場所もとらず短時間でできるので、休憩時間にやると良いですよ。
セルフケアでもどうにもならないときは病院へ
こりがひどくて腕が上がらない、頭痛がするというようなときは原因をちゃんと知るために病院へ。
例えば、以下のような症状がある場合は「たかが肩こり」と甘く見ずに専門医に診てもらいましょう。
□寝ているときや食後に肩がこるなど、何かをきっかけに肩がこると感じる
→「内臓疾患」や「高血圧」など
□肩だけでなく首、腕、胸などほかの部分にもこりを感じる
→整形外科的な疾患による肩こりが考えられます。
40代から増えるのは「頸椎椎間板症」。
コリに加えてしびれも感じる場合は早急に受診を。
□自分ではコリを感じるのに人に触ってもらうとこってないと言われる
→過剰なストレスや、自律神経のバランスの乱れが原因かもしれません。
まずは整形外科の診察を受け、異常がないことが確認できたら心療内科、精神科の受診を検討。
■代替医療(鍼灸院・接骨院・整体)
軽度の首や肩のコリには、マッサージ、鍼灸、整体やストレッチなどの理学療法などが効果抜群。
■婦人科・内科では…
漢方薬「葛根湯」が首や肩のこりに即効性があるとされ、処方されることがあります。
■整形外科では…
骨に異常がないかを調べた上で、赤外線、ホットパックなどの温熱療法、脊椎を伸ばす牽引法など、医師や理学療法士の判断で治療されます。
場合によっては鎮痛薬、筋弛緩剤などの薬物療法も行います。
骨の変形によう神経圧迫などは手術を行うことも。
■麻酔科では…
内科、婦人科、整形外科でも対処できないほどの重症だと麻酔科(ペインクリニック)での治療になります。
まとめ
・血流の滞りでコリができる。血流を良くすれば解消する。
・枕や温熱、軽い運動など、セルフケアで対処しやすい
・内臓や骨の異常も考えられるのでひどいときは病院へ
日頃からパソコンでの作業が多いという人(私もそうです)は、何時間も同じ姿勢でいるのでどうしても血流は滞りがちです。
マッサージや整体は、その場ではスッキリしますが、日常のデスクワークに戻るとまた時間がたてば前と同じようにこってきます。その繰り返し。
ストレッチや気功を習慣にすると「コリがたまる」体質が改善され、そのループから解放されますよ。
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