【更年期】症状別セルフケア<冷え> 更年期を境に悪化。放置は万病のもと

自律神経の乱れと血管の老化が冷えの原因

冷え性の原因は、大別すると内因と外因との2つに分けられます。

 

◎内因(からだの中の問題)

貧血、うっ血、水分の偏在、自律神経の失調、ホルモン分泌の異常、新陳代謝機能の低下などがあります。
女性に冷え性の人が多いのは、女性ホルモンを分泌する器官が骨盤内に集中しているから。
月経や出産などで、骨盤内にうっ血しやすくなります。

自律神経の中枢は、ホルモンと密接な関係にあります。
ホルモン分泌の変動が激しい思春期、出産前後、更年期の女性はとくに冷え性になりやすいと言われています。

 

◎外因(環境や生活習慣の問題)

薄着、湿気、冷房、そして自然と相反する生活で夜ふかし、睡眠不足、食事のかたより、身体を冷やす生野菜や果物、甘いもののとり過ぎまたは医薬品ののみ過ぎなどがあります。

更年期の冷えは、ホルモン低下による自律神経の乱れが主な原因と言われています。
また、血管の老化が進み、抹消の血行が悪くなっていることも要因。
漢方では、「冷えは万病のもと」と言われ、免疫力まで低下させ、ありとあらゆる病気につながりかねないので、自覚があるなら早めに対処しておいたほうが良いですね。

 

何科に相談すればいい?

あまりに冷えがつらいときは内科、または婦人科に相談を。
コレステロールや血糖値が高かった場合、まず高脂血症、動脈硬化、糖尿病が疑われます。
また、むくみが伴う冷えの場合は甲状腺ホルモン分泌の異常も考えられます。その場合は内分泌科が専門です。
腰痛や手足のしびれも強く感じる場合は、脊柱管狭窄症などが原因で神経や血管が圧迫されているための冷えかもしれません。その場合は整形外科や脊髄外科に行くようにアドバイスされます。

○内科では…

まず、糖尿病、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病チェックをします。
冷え性は生活改善でかなりの人が改善します。
食事、運動、禁煙などでも改善が診られなければ薬物治療を行うこともあります。

○婦人科・内科では…

生活改善指導に加え、漢方治療を行うこともよくあります。
代表的なのは当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)。
手足の冷え、腹満、冷えによる痛み、腰痛などが改善します。
同じ冷えでも足は冷えるが上半身は逆に火照るという人には桂枝茯苓丸がよいとされています。

 

セルフケア

冷え対策は体の中からあたためること、これに尽きます。
・からだを温める食材を積極的に取り入れる
ショウ、シナモン。ニンジン・ゴボウなど根菜類。

・腰湯、半身浴を習慣に。20分程度。
冷えだけでなく、不眠やむくみも解消します。

・からだを動かすこと。
ウォーキングなど毎日続けられるものがよいです。

・からだを温める漢方薬を飲む
更年期は、基礎代謝が低下するため、そもそもエネルギー(熱)のもとが作られにくくなります。
食事や飲み物、温浴で体の芯から温めるようにセルフケアをこころがけ代謝をあげることが、冷え撃退の近道です。

まとめ

・冷えの原因は自律神経の失調
・ひどい場合は病気(高脂血症、動脈硬化など)のサインかも
・とにかく血行をよくする習慣を

更年期に入るとのぼせやほてりの症状が現れるため、若いときから冷え性だった人の中には一時的に良くなったと勘違いする人もいますが、冷えそのものがなくなっているわけではなく、むしろひどくなっているのが実態。
そのため、更年期を過ぎてから再び強く冷えを感じるようになる人が多いそうです。

更年期を境によりひどくなってしまう冷えを少しでも予防するためには、日頃から体をあたためるセルフケアを行うことが大事です。

気分的にも、冷えはテンションが下がりますよね。
内側からエネルギーを発し続けていれば、自然と表情も明るくなるはず。
寒い季節には特に意識的にやっていきたいものですね。




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